2019-08-31

朝から私鉄を乗り継ぎ、都内某団地の一室で、盛夏火『夏アニメーション』観劇。すごく好きだ。どこかで見たようなエンドレスな夏に、巧拙を超えた演劇の魔法が降り注ぐ。台詞の端々にも抜群のセンスを感じた。それにしても京アニの偉大さよ。ここにきて粗品TV、ソーゾーシーTVの立川吉笑回……とこのネタが続くのは偶然だろうか(ある意味、KAATのゴドー待ち公演も)。

渋谷に移動し、ユーロライブで月例テアトロコント。出演順にGパンパンダ、ゆうめい、ガクヅケ、ミズタニー。久々に観ることができたミズタニーのストレンジさもよかったが、ガクヅケのくり返すことで意味を脱臼していくネタの数々が強烈。カントリーロードの節に乗せて道案内するだけなのに、爆笑させられてしまう。

夜は新宿眼科画廊で始まった中澤雄介写真展「ヘブン」のトークに出演。中澤雄介は写真家の名前ではなく被写体の名前。言われるまで忘れていたが、「ヘブン」というタイトルは私がつけたらしい(たぶん泥酔していた)。酒場や夜の街その他、いたるところであらゆる人たちが撮影した中澤くんの写真が展示されている。なかには私の撮った写真も。天使、と言ったら言い過ぎかもだが、いつの時代にも酒場には天使がいる。酒飲みならみな知っていることだ。本人にその自覚はなく、いや自覚ないからこその天使なのか、いずれにせよ地上にいられる時間は短い。たいていあとから気づかされるものだが、それがいま目の前に陳列されているという不思議。ヘブンな気配が、そこにはたしかにあった。