2021-06-15

ついにこの日がきた。歌舞伎座にて第二部『桜姫東文章』下の巻、観劇。終わってしばし茫然。清玄と釣鐘権助、片岡仁左衛門の二役(正確には三役)の強烈な陰影。その両者の掌中、運命線を舞いながら、突き抜けんとする坂東玉三郎演じる桜姫の鮮烈さ。魔法のような大詰め。「今日はこれ切り」。生涯忘れないだろう。