2019-07-09

自転車で下北沢へ。スズナリで松尾スズキさんの新劇団、東京成人演劇部の『命、ギガ長ス』を観るのだ。

開演直前、空いてた隣りの席に宮藤官九郎さんが。「ついさっき『いだてん』の人見絹枝回を録画で見て感動したばかりだよ~」「前号の『文學界』で、中野サンプラザの岡村ちゃんライブ、前の席が松尾さんと宮藤さんだったこと、いだてん礼賛にかこつけて勝手に書いちゃったよ~」……などなど、込み入ったことはさて措き、会釈とともに一言だけお伝えする。
「いだてん、最高です」

『命、ギガ長ス』も松尾スズキの原液のようなテーマを、安藤玉恵との洒脱な二人芝居で見せてくれて、至福の時間だった。途中、落語に接近した場面もあり、松尾さんの円喬もっと見たかったな、とか。

終演後、たまたまカバンの中に『Didion』02があったので、宮藤さんにお渡しすると、「あー、これ、ラジオ聴いてましたよ」とのこと。なんと嬉しい。そういえば松尾さんも、以前『Didion』01のマエケンの原稿をメルマガで褒めてくださったのだった。

夜の甲州街道を自転車で走りながら、ふと雨宮まみのことを思い出す。一緒に行った笹塚の中華料理屋はとっくになくなっていた。ああ、まいったな。命、ギガ長ス。