東銀座駅で降りていつもの歌舞伎座、ではなく裏手に回ってマガジンハウス。ポパイ編集部へ。木下編集長が辞めてからトンと声のかからなくなったPOPEYEだが、GINZAの副編だった齋藤リーダーがポパイ編集部入りしたことで久々の召集令である。編集部・榎本くんも交え、9月売り某企画についてあれこれブレスト。これできたらちょっとアツいぞ、というネタも仕込んでみたが、さてどうなることやら。帰り際、エレベーター前でやはりポパイ時代に私の担当をしてくれていた山口さんとバッタリ。なんといまはターザン編集長だ。「そうそう、九龍さんにお礼を言わなきゃなんですよ」。なにかと思えば、一年ほど前、落語家で健康ネタやスポーツネタに強そうな人います? と山口さんにメールで聞かれたので、三遊亭白鳥師匠を筆頭に何人かの名前を挙げたことがあった。その後どんな経緯があったかは知らねど、現在ターザンで白鳥師匠が連載中だという。もらった見本誌をめくると、もう8回目だ。いいことしたな。そして山口さん、見るからに健康そう。
半蔵門に移動し、国立演芸場で立川こしら・立川吉笑の二人会、その名も伝統芸能鑑賞会を。立川かしめによる開口一番のあと、こしらが高速落語を披露してすぐに高座を降りるという流れをサプライズとして仕込んでいたらしいのだが、国立劇場のデフォルトで事前に持ち時間を掲示されてしまい、バレバレなのが微笑ましい。
だが本当のサプライズはこのあと。実にすばらしい伝統芸能鑑賞会とあいなった。次号の文學界連載で書くことにしたので詳しくは省くが、ひとことで言えば、こしら吉笑による落語アベンジャーズ。興奮のあまり物販でこしらの新刊『その落語家、住所不定。 タンスはアマゾン、家のない生き方』を購入。税込820円。横に三階松のステッカーがあって会場販売の特典かなんかと思ったら、「併せて買うと1000円です」だって。セコッ。思わずノドまで出かかっちゃった。でも、これがこしらなんだよなあ。