台風の影響で降ったりやんだりの雨。吉祥寺駅前で石指拓朗と待ち合わせ、〈JOHN HENRY’S STUDY〉でビールとアイスコーヒー。なんだかんだ15年近くのつきあいになる私と拓朗と吉祥寺の関係は話せば長くなるので、拙著『メモリースティック』参照のほど。いま担当している某雑誌の特集へ有益なアドバイスをもらう。拓朗の今後の展開もいくつか。なかなか楽しみである。
東銀座へ移動し、歌舞伎座前で妻と合流。コーボーを隣ビルのマザーズにお預けし、納涼歌舞伎・第三部『新版 雪之丞変化』を。玉三郎、七之助、中車、音之助の四人芝居。幕間で朝吹真理子さんとバッタリ。めでたい焼きを頬張りながら、しばし立ち話。一幕まで観た時点で朝吹さんと妻の評価は手厳しいが、私はけっこう楽しんでいたので、控えめに擁護。「ほら、納涼だし」とか。でもホント玉様の美意識のもと、日下部太郎こと山崎咲十郎の映像演出による連鎖劇風味も、南座の超歌舞伎との対比として面白いし、女形の芸談へのフォーカスは、ちょうど積ん読中の『国宝』と重なるところもあり、興味深かったのだ。丸ノ内線でコーボー熟睡のため、中野坂上まで出て、タクシー帰宅。